小学生か中学生の頃、文通をしていました。どういうきっかけで始めて終わったのかが定かではないのですが、後にも先にもそんなことをしたのはその1回だけでした。古い私の記憶です。また、海外留学をしたときのホストファミリーとも、1年位は文通をしていました。今どうしてるんだろうなぁ。
今の若い子はなかなかないかもしれませんが、まだメールが当たり前じゃなかった時代を生きた人たちは一度は文通やそれに近い経験があるのではないでしょうか。
国際文通週間というのは、国を超えた文通を目的とした週間です。あまり聞き馴染みがないかもしれません。そして日本ではその週間に合わせて記念切手が販売されています。どんな切手なのでしょうか。
国際文通週間
国際文通週間を知るにはまず制定した万国郵便連合というものを知らなくてはいけません。どっちも聞いたことないという方はこの機会にぜひ記憶にとどめていただけると嬉しいです。万国郵便連合は郵便に関する国際機関でUPUとも略されます。世界で2番目に古い国際機関なのです。何がすごいかって言うと、この万国郵便連合の設立により、地球上のほぼすべての地域から固定料金に近いかたちで郵便物が送られ、国際郵便と国内郵便が同様の扱いがされるということ。つまり郵便が世界共通のものであるということなのです。そしてその連合に明治10年に加入。戦時中の脱退はあったものの、今は復帰しています。
その万国郵便連合で制定されたのが国際文通週間です。制定されたのは1957年のカナダで開催された第14回万国郵便連大会議。
「世界の人々が文通によって文化の交流に努め、世界平和に貢献しよう」
をの趣旨のキャンペーンとして決定しました。そして万国郵便連合結成日の10月9日を含めた1週間が国際文通週間となっています。
とはいえ、世界的に見ても毎年記念切手を発売している国は少なく、というか、日本とタイだけです。こういうところを見ると、日本人の好きな文化なんだなぁと思います。一度始めたらずっとやるところとか、手を抜かないところとか、いそいそ集めるコレクターの存在とか。
そんなこんなで1958年から絶えず日本はこの国際文通週間に記念切手を発行しています。
国際文通週間記念切手の種類と金額と
国際文通週間記念切手は毎年発行されますが、その時の郵便料金によって金額の誤差がありますが、近年は5種類程度の額面で発行され、それぞれに絵柄が違います。2019年は10月9日に発行予定で、10月1日からの新しい料金に合わせた額面になっています。1シート10枚です。
第1回目の発行は歌川広重の東海道五十三次が採用され、世界的にも注目が集まりました。それ以降、1962年まで採用されました。その後も葛飾北斎の富嶽三十六景や大和絵や浮世絵など日本の伝統的なものを使用した図柄となっています。2019年は7円切手と70円切手が歌川広重の錦絵「鴛鴦」と「海棠に小鳥」、90円切手と110円切手と130円切手には、歌川広重の東海道五十三次のうち、まだ題材としていない宿場の中から、「日坂」と「鳴海」と「関」を使っています。
このように毎年新しい図柄でしかも日本の伝統的なものということもあり、日本内だけではなく海外にもコレクターが多くいます。切手愛好家だけではなく、それぞれの画家が好きな人にとっても手頃に集められるコレクションになっています。
ただ、毎年発売されているということは、過去のものを手に入れる手段が正規ルートでは存在しません。過去のものは郵便局では販売していません。つまりは専門の中古ショップで買うしかありません。また、同様に古いものは今と額面が違うため使いにくいですし使うのもったいないですので、可能なら専門店で買い取ってもらった方がお得な場合もあります。
特に2枚目の「桑名」と3枚目の「蒲原」は希少価値が高く、シートで残っていれば1万円近くになります。その他のものも古いものであれば額面よりも多少色のついた値段になります。80年代後半以降のものはほぼ額面通りですが、まとまったシート数があれば値段が上る可能性があります。
国際文通週間記念切手を売るなら?
これを読んで家にあるものを買い取ってもらおうかな、と思ったのであればぜひ査定だけでもしてもらってください。お持ちの切手の適正価格を知ることが出来ます。どの業者も査定は無料ですし、切手の鑑定は2社から3社に見積もってもらうのが一般的だそうですので、その場で売らなきゃいけないということもないです。安心してお願いしてください。
こういう場合は実績のある業者さんを選ぶのが一番です。実績があるということはそれだけの値段で買い取ってくれて、またきちんとその後の流通ルートが確保できているということです。安心ですね。
「福ちゃん」と「バイセル」が切手買取の二大巨頭のようです。査定金額や対応の良さやスピードがそれぞれ少し抜きん出てる様相です。ですので、この2社ともしも他に気になる業者さんがあればそことで3社見積もりが妥当なところかなと思います。
国際文通週間に発行される記念切手についてのあれやこれ まとめ
毎年様々な絵柄で発表される国際文通週間記念切手。民営化後も続けてくれていることですし、このままぜひ続けてほしいなと思います。こういうことを続けていくのが日本の良さの一つだと私は思っています。
そしてコレクションしている方はぜひ大切に保管してください。そしていつか手放すことを決めた時は、安心できる業者さんに買い取ってもらって次なる趣味の資金にしてください。